竹細工に思いを馳せる。昔屋大(むかしやまさる)で古き良き昔体験!

こんにちは!イチオシ☆ひたちなか編集部の矢川です!

イベントで見つけた竹屋さん。

どこか心惹かれるのはなぜでしょう?
昔懐かしい雰囲気?
竹は日本の象徴的な植物で風情があるから?
それとも規則的な六角形のかたち?

竹のこと、もっと知りたくなりました!

竹の魅力、教えて下さい!

日を改めて、昔屋大(むかしやまさる)の大山瞳(おおやまひとみ)さんを伺いました!


<瞳さんの竹工房。屋号は“昔屋大”>

矢川「イベント大盛況でしたね!とても賑わってました^^」
瞳さん『お子さん達が竹の水鉄砲や竹ぽっくりで遊んでくれて、私も楽しかったです!』
矢川「瞳さんはどうして竹細工を始めたんですか?」
瞳さん『なんででしょうね?』
矢川「何か好きだったんですかね?」
瞳さん『そもそも私、何でもやりたいんですよ。ワークショップには結構行ってて、
藤を編んだりとか、編み物だったりとか、結構覚えるの早いんですよ。
大体 “あー、こんな感じね” って満足しちゃうんだけど、竹だけは出来なかったの。
“え?え?なんで?” って。
先生には「何でじゃないんだよ、編めばいいんだよ」って言われたけどそれが納得出来なくて。
自分の中でなんでできないんだろう?ってところから好きになっちゃった😊』


<“竹と向き合い、無心になれる時間も好き”と瞳さん>

矢川「そうなんですか^^出来ない事を好きになるってすごいですね!」
瞳さん『それとあとね、竹害とか言われるじゃないですか。こんなに美しい竹を害と
呼ばせたくないって思って。それと藤にハマってた時はすっごい材料費がかかっちゃって。
趣味を続けるにもお金がかかりすぎるとダメだなと思っていたところ、
“竹ならなんぼでもやっから!”っていう人がいて。
竹は綺麗だし、清々しい色も好きだし、乳酸菌の話も魅力的だし。』
(※なんぼでもやっから=いくらでもあげるから)
矢川「乳酸菌の話ってなんですか?」
瞳さん『竹には乳酸菌がいて、それを畑に撒くと微生物が活性化して土が循環できて。
循環が好きなんだ、循環。あと、これも循環なんだけど、別に売り上げたい訳じゃないんだけど、
竹細工をあげたりするとまた違うモノをいただいたり、物々交換みたいなそういう循環が発生して。』
矢川「繋がりますよねー!面白いですよね!」

<竹の細かい削りかすを畑に撒いて土を活性化=竹と土の循環>

矢川「では、竹細工を始めて良かった事は何ですか?」
瞳さん『竹好きな方々と繋がれることです!好きな人同士が集まるとこれもまた話も循環して^^』
矢川「大変な事はありますか?」
瞳さん『大変な事は、私の脳みそが大変を感知しないので^^まだないです。』
矢川「屋号の昔屋大にはどんな意味がありますか?」
瞳さん『昔の事をやるから“昔”って付けたくて、お店屋さんだから“屋”も付けたくて“昔屋”になって。
大(まさる)は私の名前、大山の大なんですけど、私の息子が二人とも名前の最後に“る”が付くから
韻を踏んでて、まさるは三男😊』

<息子のように大切な存在>

矢川「そうだったんですか^^息子さんのように可愛い三男なんですね!これから昔屋大を
どうしていきたいとか、目標みたいなものはありますか?」
瞳さん『手作りが好きな素敵な方々と繋がりあえる場にしていきたいです。じっくりと😊』
矢川「そうなんですね!私も竹かご作りたいです!」
瞳さん『やってみましょう!』

竹かご作りに挑戦!

瞳さん『まず1本置いて、そこに重ねて六角形を作ります😊』
矢川「どうやるんですか?」


<竹ひごを1本置いて>


<重ねていって>


<六角形>

瞳さん『指でギュッとおさえて、綺麗な六角形ができるように…、ほら、美しい♪』
矢川「本当だ!私もやりたいです!」
瞳さん『次は1本平行に置いて、左からすくって、おさえて、すくって、おさえて。』
矢川『。。。(;´・ω・)ん?』 
瞳さん『やってみましょう!』


<百聞は一見に如かず>


<瞳さんに教えてもらいながらこうなった>

矢川「これで合ってますか?」
瞳さん『そうそう、合ってる!』
そこからは瞳さんの説明を聞きながら
ひたすら編んで、
瞳さん『美しい!』
夢中で編んで、
瞳さん『器用ね!』
編んで編んで編んで、
矢川「先生、これどこか変じゃないですか?」
瞳さん『ここが抜けてるからほどいて』
矢川「ほどくんですか😓」
ほどいて編んで…


<六角形がいっぱいできた!>

理屈はわかりません。感覚でここまで編んできました。でも夢中になれるのがすごく楽しい♪
瞳さん『そしたら全部の六角形の形を整えて。竹を濡らしてから立ち上げる。』
矢川「さっきも濡らしてくれてたんですけど、濡らすのはなぜですか?」
瞳さん『竹が乾燥してると割れやすいから、割れないように水で濡らします^^』


<かごの形になるように>


<グングンとしならせながら>


<立ち上げてクセ付けをします>

瞳さん『この太い竹は力竹(ちからだけ)っていうの。これを入れて…』


<力竹でかご底を補強>

瞳さん『そしたら今度は横を編む。』
矢川「横はどうやるんですか?」
瞳さん『右あがりと左あがりが4本ずつあるから、すくっておさえて…』


<全部六角形と思いきや、力竹の先端6カ所が五角形になる>


<4本すくって…>

説明を聞きながら、瞳さんに確認しながら、どうにか横4段を編みました!

瞳さん『そしたら上に出てる竹を一気に折る。勢いよく折らないと繊維が残るから一気にね。』


<左方向に出ている竹を手前に折って、隣の竹にはさむ>


<なんかそれっぽくなってきた!>

瞳さん『縁(ふち)とささらを入れますね。』
矢川「ささらってなんですか?」
瞳さん『竹を細かく割った束がささら。』
矢川「どうして細かく割って入れるんですか?」
瞳さん『その方が曲がりやすいから^^』


<内縁と外縁を仮止め>


<内縁と外縁の間にささらを入れる>

矢川「すごい細かい作業なんですね。縁と縁の間に細かいささらを入れて、
こんなに丁寧に作られているなんで知らなかったです!」
瞳さん『昔の人ってすごいよね。竹でこんなの作っちゃうんだもん!』
矢川「そう思います^^あと、どうしてあんな粒々のお米を主食にしたんだろうとか、
タケノコもあく抜きしたら食べられるとか、先人の知恵ってすごいですよね^^」
瞳さん『でもそれが理にかなってるの。』
矢川「そうなんですよね!」

瞳さん『よし、巻縁(まきぶち)をくるくるしましょう。』
矢川「巻いたら完成ですか?」
瞳さん『うん😊』

そしてついに!こんなに美しい竹かごが完成しました!


<瞳先生と私の共同作品!嬉しい&美しい!>

矢川「できました!巻縁がクロスになってて可愛い~✨やったー!」
瞳さん『ね!可愛い😊』
矢川「嬉しい!何入れようかな♪大切に使いますね!」


<竹のクリスマスブーツ。素敵な和洋折衷◎>

矢川「瞳さんのお陰でこんなに素敵な竹かごが出来て良かったです!
ありがとうございます!最後にお聞きしたいのですが、瞳さんにとって竹とは?」
瞳さん『うーん…、なんだろう。。。私にとって竹とは…。そうだな・・・。
余生への教訓。』
矢川「教訓ですか!」
瞳さん『なんか、1個1個ちゃんとやっていかないとちゃんとした物が出来ないんですよ。
で、私効率いいのが好きで今までは早きゃいいだろうみたいな。早いのももちろん
大事かも知れないですけど、それよりも“着実に目の前の事を1個1個やる”っていうのを習って。
丁寧にやると丁寧なものが出来るし、いい加減にやるといい加減なものしか出来ないし。
それは竹だけじゃないかも知れないけど、私は竹をやって気付いた。なので余生も1個1個着実に
目の前の事にじっくり向き合って過ごせたらなと思います。』

竹かご作りの感想と竹の魅力

今回竹かご作りを体験して思った事は、まず竹を伐採して竹ひごを作るのに
とても手間暇が掛けられているという事。切りっぱなしだとケガの恐れがあるので
竹ひご1本1本を面取りするんです💦気が遠くなりそうな大変な作業だと思い
瞳さんにお聞きすると、“竹を編むより竹ひごを作る作業の方が好き”と驚きの答えが!


<こんなに太い竹を、手作業で細くて柔らかい竹ひごにするんです!本当に好きじゃないと出来ない!>

そして私が思う竹の魅力は、青々とした色や凛とした清々しさに風情を感じ、
心が落ち着き、竹の美しさと癒し効果が魅力なのかなと思いました。
また、軽くて丈夫、水にも強い素材としての魅力や、成長が早く持続可能な資源という事、
土壌を守り、二酸化炭素を吸収する効果もあるため地球環境に貢献するという魅力にも
気付く事ができました!

今回竹細工を教えて下さった大山瞳さんは昔の事をやりたいと語り、理由をお尋ねすると、
そこには幼い頃、おばあちゃんちで過ごした古き良き思い出があるのだそう😊

昔屋大では竹細工を始め、味噌・梅干し作り、布ぞうり、つるしびな・おひなさまや
古着リメイクの裁縫、もちつきや流しそうめんなど、沢山の昔体験をすることが可能です!
ご興味がある方はぜひ瞳さんと一緒に、昔ながらの手づくりや日本の文化を楽しみましょう♪

昔屋 大 

ひたちなか市長堀町3-9-13

教室のご予約、お問い合わせは
☎090-8014-6507 にショートメッセージ 
または ✉wochitomi@gmail.com
各教室、昔体験は1時間1,000円

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